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2018/07/03

ユリ展が開催中です。

今日7月3日火曜日から、百合が原緑のセンター大温室で「ユリ展」を開催しています。

 

エゾスカシユリやマドンナリリーなどの貴重な原種をはじめ、アジアティックハイブリッド、オーレリアンハイブリッド、オリエンタルハイブリッドなどの園芸品種のユリを約70種類400鉢展示します。

2018年度 ユリ展

ユリ展の様子

 

今回の展示会の見どころ、まず一つ目は色々な種類の「貴重な原種を一度にご覧いただけるところ」です。

 

例えば、北海道を含む極東アジアに自生する「エゾスカシユリ」は札幌近郊でもみることのできる原種です。

花は上向きから斜め上向きで斑点があり、花びらがくびれているのが特徴です。

花色やくびれ方は自生地によって違います。

エゾスカシユリ

エゾスカシユリ(ユリ科 ユリ属 Lilium dauricum)

 

「マツバユリ」は小輪の赤藤色で下向きの手毬形をしているのが特徴。

マツバユリ

マツバユリ(ユリ科 ユリ属 Lilium cernuum)

 

「タケシマユリ」は20世紀初頭まで竹島と呼ばれた鬱陵島(現在の竹島とされるものとは別)にのみ自生している原種です。

現在、流通されているものの多くは栄養繁殖によって増殖されている、貴重な原種です。

タケシマユリ

タケシマユリ(ユリ科 ユリ属 Lilium hansonii)

 

現在、展示している原種に関しては約20種類あり、これだけのユリ原種とユリの情報をみることのできる展示会は道内ではほかにありません。

 

続いて、見どころ二つ目。

今回の展示会では、国内の野生ユリを保護し、それらを品種改良に活用する取り組みを行っている酪農学園大学の協力を得て、東北地方に自生しているユリの原種「ミチノクヒメユリ」との交配種を鉢植えや盆栽風に栽培する楽しみ方を提案しています。

 

ミチノクヒメユリは一つの球根から複数の茎を出し、それぞれの茎に小さな花をつけます。

そんなミチノクヒメユリに小さな強く反り返った花をつける「スゲユリ」や手毬形の花を斜め下向きに咲かせる「コマユリ」といった他の種類の原種ユリをかけ合わせたり、ほかにも、花や葉が大きく、存在感のある「アジアティックハイブリッド」を交配し、それぞれの良いところを引き出す試みを行っています。

ミチノクヒメユリ交配鉢

トサヒメユリ×ミチノクヒメユリ

 

コケを合わせたユリの鉢植えもあり、ユリの新たな楽しみ方をご紹介しています。

 

また、今回の展示会では、数多くのパネル展示をしています。

これまでなかったアメリカ原産のユリについてのパネルや普段なかなか見ることのできないユリの種子や根、球根をパネルを通してわかりやすく説明しています。

また、ユリの種ってどんな形なのか?実際にみなさんの手にとってご覧いただくこともできます。

 

温室内はもちろん、外の花壇でも数多くのユリが開花してきています。

今年もいよいよ「ユリの季節」がやってきました。是非、みなさんでお越しください。

 

 

【ユリ展~原種をはじめとしたユリの紹介~】

開催期間:平成30年7月3日火曜日~7月16日月曜日祝日

開催時間:8:45~17:15

開催場所:百合が原緑のセンター 大温室

観覧料 :高校性以上 130円 ※中学生以下、65歳以上、障がいのある方は手帳等の証明書提示により無料


年月別