公園についてABOUT
気候の活用Utilization of climate
札幌市の気候を生かした植栽
札幌の気候は、他の地域にはない園芸の恵みをもたらしてくれます。
積雪の恵み
百合が原公園で栽培されている園芸植物の多くは、積雪によって冬の寒さから保護されています。
積雪の保温効果があるからこそ、屋外でも幅広い植物が栽培できるとも言えます。
このため、駐車場や緑のセンターへの園路など、最低限の範囲のみ除雪を行っています。
しかし反対に、積雪の重さで樹木の枝が折れてしまうこともあります。
その対策として、必要な樹木に対しては支柱による囲いをしています。
ロックガーデンのトレリスの冬囲い
囲いが必要な植物のみ施しますが、植栽の仕方や樹木の状態、品種などによって、囲いの仕方を細かく調整しています。
例えば、同じローズウォークのバラでもビニール被覆をする株としない株があります。
また、百合が原公園は冬季の北風がかなり強いため、ロックガーデンのトレリスに絡むクレマチスなど、通常は囲いを必要としない植物にも施すことがあります。
涼しい夏
本州に比べて、気温と共に湿度の低さが、札幌の気候の特徴とも言えます。
高山性の植物など日本の夏の暑さを嫌う植物でも、百合が原公園ではその花を楽しむことができます。
「ヒマラヤの青いケシ」やクロユリ等を市街地に近い平地で見ることができるのは、この夏の涼しさの賜物です。
ダリアやラベンダーといったおなじみの植物も、涼しい夏の間も成長を続けることができ、立派な株に育てることができます。
中国の高山に咲くメコノプシスも、間近に楽しめる
夏の間も成長するダリアは、人の背丈ほどの株になる
札幌市の気象データ
- おおよその緯度・経度:東経 140度、北緯 43度
- 平年値 気温:平均 8.5℃、最高 12.5℃、最低 4.8℃
- 平年値 降水量:1127.6ミリメートル
- 平年値 積雪量:降雪の合計深さ 630.0センチメートル、積雪の最大深さ 101.0センチメートル
- 平年値 日照時間:1774.8時間
- 暖かさの指数:71.5(冷温帯)
- 植物耐寒限界ゾーン番号:6b
※平年値は気象庁発表のデータで、30年間(1971~2000年)の平均です。右のグラフは、このデータを元に独自に作成したものです。