公園についてABOUT

環境への配慮Consideration for the environment

環境に優しい植物管理をめざして

公園内の生物の多様性を保障しながら、公園の快適さや園芸植物の栽培を維持する持続可能な公園管理をめざしています。

(1) 基本的な対策

  • それぞれの植物にあった栽培環境の見きわめと改善
  • 植物の健康を維持するための落ち葉・刈り草・剪定枝などを利用した堆肥の自給
  • 微生物による土壌環境の改良
  • 無害生物への影響を考慮し、病害虫の発生予測と限定、農薬使用の制限、生物による病気抑制の試み
バラ花壇では剪定枝チップでマルチングしている
ユリの花壇で草堆肥をマルチングしている様子

園内で作っているチップや堆肥をマルチングにも利用している

(2) 化学農薬の使用量を減らす対策

百合が原公園では家族連れでも安心して楽しめる公園、作業するスタッフも安心して作業できる公園、野鳥や小動物で賑わう公園を目指して様々な工夫をしています。

  • 化学農薬に頼らなくても元気に生長できる強健な種類を植栽に用いています。
  • 公園に出入りする、人間を含めたいろいろな生物に悪影響を及ぼさないような資材を用いた病害虫防除に努めています。
  • 病虫害が発生しても、それが植物に致命的な被害に至らないと判断できれば放置する場合もあります。
  • 芝生にクローバーなどの雑草が見られるのは除草剤の使用を控えている証です。
バラの花の向こうにコガネムシを捕まえるトラップが見える
バラを食い荒らすコガネムシを捕まえるトラップ
フクシアの花の周りに設置されている黄色のテープ
オンシツコナジラミの増殖を抑えるトラップ
ハマナシから改良されたバラの株
ハマナシの遺伝子を持つバラは病害虫に強い

(3) 連作を嫌う植物への対策

百合が原公園を代表する植物、ユリは連作を嫌います。
病気の菌の増殖や養分の欠乏などの原因が考えられますが、これを避けるためには床土を入れ替えるのが近道です。
しかし、百合が原公園では山を削って新しい土を持ってくることはせずに、今ある土を活かしながら連作障害を回避する工夫をしています。
植物由来の堆肥やユリの生育を助ける微生物を土に施用したり、周期的にユリを栽培しない休耕地を設けて連作が続いた土を休ませたりしています。
さらに、休耕地には修景と同時に緑肥にもなる植物を栽培し、土壌改良につとめます。