ユリ 開花情報 2016/9/7
いよいよ、今年最後のユリとなるカノコユリが3種類、残りの花数も少なくなってきていますが咲いています。色が一段と濃いように感じます。
’内田カノコユリ’ Lilium speciosum var. speciosum
神奈川県の内田昌男氏が、第二次大戦後、シマカノコユリから選抜育種した品種。ウィルス病に強い。現在もなお、商業生産されています。
色があせ始めた花は、紫がかって、つい見入ってしまう色となっています。
今年2016年は、8月24日頃に満開となりました。
和名のカノコユリの由来は、花びら内側の基部に、鹿の子絞り模様が散っていることに 由来します。学名はLilium speciosum 。命名者はThunberg、命名年は1794年。形容語、speciosumは、美しいを意味し、学名は、「美しいユリ」を表現します。
1829年に、シーボルトが持ち帰った球根が、1832年にオランダのゲント植物園で開花し、 ヨーロッパ人を魅了しました。
日本には、シマカノコユリとタキユリの二変種が自生し、台湾、中国大陸に、タイワンカノコユリが自生しています。
シマカノコユリからは、様々な品種が選抜されています。
タキユリ Lilium speciosum var. clivorum
2016年は8月9日くらいから長期間咲きました。よく黄色のアゲハチョウを見かけました。
茎の丈は、50cmから120cm.シマカノコユリが茎を直立させるのに対し、タキユリは、茎を弓なりにする傾向があります。またシマカノコユリに比べて、葉が広くて大きい。
大輪を10花ほどつけます。シマカノコユリに似たうす桃色の花は、斜め下向きで、手鞠形。花期は、シマカノコユリより早く、八月上旬。
絶壁などに自生しているといわれ、茎を垂下させるのが、タキ(滝)ユリの名の由来とされています。変種名は「斜面の」を意味します。
徳島、高知、長崎に分布。
シロカノコユリ Lilium speciosum var. speciosum f.vestale
2016年は、園内の早いところでは8月17日くらいから咲き始めました。
花びらは、純白。花粉は、茶色