クリスマスローズ展開催!
小温室でクリスマスローズ展が始まりました。
期間は3/1(日)迄。
クリスマスローズは、ヨーロッパ(一部中国)原産のキンポウゲ科、ヘレボルス属(Helleborus)の植物です。
原産地ではキリストにまつわる伝説があったり、又根や茎に含まれる有毒成分を狩猟や薬に利用したりと、中世から親しまれてきた花です。
今回は、一般ではあまり見かけない原種を含む20種類100鉢を展示の他、雪解けの森の落葉樹の根元と言う、多くのクリスマスローズの自生環境と開花期の雰囲気を感じていたける様なディスプレイもあります。
ディスプレイデザインは北海道を代表する植栽プランナーの一人、梅木あゆみさん(有限会社コテージガーデン)のご協力を頂きました。
更に、2/28(土)の11:00~15:00限定で、静内町のクリスマスローズ専門の生産者本庄さん(花工房「夢織」)のご協力による相談コーナーが開かれます。
尚、展示会期間中は苗の販売も行います。
さて、
そもそも 「クリスマスローズ」とは本来、写真のヘレボルス・ニゲル(H.niger)の英名です。
なのでヨーロッパでは「クリスマスローズ」と言うとこの花を指す訳です。
ニゲルはヨーロッパ中部~南部に分布し、それらの中でも暖かい地域でクリスマス時期に開花します。
原産地ではイエスが誕生した際贈り物として捧げる物が無いと悲しんでいた羊番の少女の為に天使が咲かせた花という話もあります。
成程、「クリスマス」と付くのにも納得出来ますね。
日本でよくこのニゲルと混同されるのがヘレボルス・オリエンタリス(H.orientalis)ですが、こちらは2月下旬~4月と開花期に違いがあります。
なので、園芸店等では「春咲きクリスマスローズ」と呼ばれる事も。
又、オリエンタリスはキリスト教の四旬節(レント)の頃に咲くという事で、ヨーロッパでは「レンテンローズ」と呼ばれニゲルとは区別されています。
しかし日本はレントと言う行事に馴染みが無く、又ニゲル種より春に咲くオリエンタリス種の方が多く流通している為、クリスマスローズという名前と花期にズレが生じているのです。
では日本で言う「クリスマスローズ」とは何かというと、ヘレボルス属やそれらの園芸品種も含めた総称として使う事が多い様です。
しかし学術的な話から言えば、ニゲル以外の原種やお店等で見かける園芸品種の事を「クリスマスローズ」とは呼ばないのです。
長くなりましたが、違いがご理解頂けたでしょうか?