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2015/04/21

伝統園芸の世界「サクラソウ美術館」スタート!

百合が原緑のセンター中温室では、日本原産のサクラソウと、ヨーロッパで品種改良されたサクラソウの仲間、プリムラ・オーリキュラを、18~19世紀に流行した伝統ある飾り方で観賞していただける、「サクラソウ美術館」が開催中です。

 

サクラソウ花壇

〈桜草花壇展示〉

 

サクラソウは、日本に自生するサクラソウ科サクラソウ属の多年草です。

 

名前に‘サクラ’が入り、サクラに似た花をつける、

春の代名詞として名高いサクラソウは、

花の色や形が変異しやすい性質をもつため、

江戸時代を中心に、庶民の間で珍しい特徴的な新品種を、

競って作出しました。

 

「桜草花壇(さくらそうかだん)」という、

よしずで背景を覆い、花を段飾りで引き立てる飾り方が考案されており、

当時の流行熱が伝わってくるようです。

 

 

サクラソウ50鉢50品種を展示しています。

期間中に花が上がる品種を追加で展示します。

総数100鉢以上を

お楽しみいただける予定です。

 

百合が原公園初登場の品種をご紹介します。

 

鬼ごっこ

〈鬼ごっこ〉

深い紅色で、細かい切れ込みの入った花弁が特徴的な八重咲き品種。

 

白蜻蛉

〈白蜻蛉〉

うっすらと紅色を帯びた小輪の白花が多く咲く。一重咲き。

 

 

英国を中心に品種改良されたサクラソウの仲間、

プリムラ・オーリキュラを、18~19世紀に考案された、

伝統的な展示方法、「ショウステージ」と「額飾り」で、

ご紹介しています。

 

ステージ飾り

〈ショウステージ〉

 

キングフィッシャー

〈額飾り〉

 

英国で北部工業地帯の労働者を中心に、

競うように新品種が作られ、

円環の整った幾何学的な花姿、独特のはっきりした色合いなどが、

高級なアート作品として引き立つような、

飾り方が考案されました。

 

「プリムラの宝石」とも呼ばれるプリムラ・オーリキュラは、

花弁の縁・中央の色合いの違いなどで分類分けされており、

日本人とは違う感性で作出された芸術といえます。

 

オーブ

〈プリムラ・オーリキュラ‘オーブ’〉

花弁の縁がグリーンで端正な円形の一重咲き品種。

 

ロックサンド

〈プリムラ・オーリキュラ‘ロックサンド’〉

明るい黄色が特徴的な品種。1982年作出。

 

オーリキュラコーナー

 

32品種32鉢を展示しています。

花上がりの良い銘品は、ほかでは見ることができません。

 

 

ほかにも、プリムラの最新品種を展示しています。

バラ咲きのプリムラ・ジュリアナなど、

可愛らしいお菓子のようです。

 

プリムラ類

 

 

サクラソウとプリムラ・オーリキュラなどのサクラソウの仲間を

歴史とともにご紹介する「サクラソウ美術館」は、

5月10日(日)まで開催します。

 

ぜひ足をお運びください!

 

 

=サクラソウ美術館~日本や欧米のサクラソウの展示=

開催期間:平成27年4月21日(火)~5月10日(日)

開催時間:8:45~17:15

開催場所:百合が原緑のセンター中温室

温室入館料:高校生以上130円 ※ただし、65歳以上の方、障がいのある方は証明書等の提示で無料


年月別