クマバチ団地
ロックガーデンのクレマチス花壇で、一心不乱に働くハチを発見しました。
柱の穴に頭をつっこんで、何か材料を詰めている様子です。
ハチが飛び去ったあとの穴をのぞき込むと、ヤニのような固まりが見えます。
しばらく経ってから、もう一度様子を見に行ってみると・・・穴が完全にふさがっていました!
これは、クマバチ(別名:キムネクマバチ)というハチです。
黄色い毛で覆われた胸部と黒い腹部が特徴です。
ちょっと危険そうな配色ですが、蜜を吸って暮らしているミツバチの仲間です。人を襲ったりすることはほとんどない、温厚な性格のハチだそうです。
メスは、木の枝などに穴をあけ、中に蜜や花粉のお団子と一緒に卵を産みつけます。
私が発見したのはまさに、巣作り真っ最中!貴重な場面に遭遇したというわけでした。
よく見ると、この柱はハチの団地になっているようで、他にも5個の穴を発見しました。
ハチたちは、白い固まりを口にくわえて次々とやってきます。
耳を近づけてみると穴の中でカリカリという音が聞こえます。
運んできた材料をかみ砕いては、貼り付けるという作業を熱心に繰り返しています。
その姿の全貌を見たいのに、夢中で作業していてなかなか外へ出てきてくれません。
「ふ~大変!」といっているのかな?穴から出てきて身づくろいをしています。
中に詰めている材料が何なのかしりたくて、
母バチには悪いなと思いつつ、ちょびっとだけ壁材を失敬しました。
柔らかく、可塑性のある素材。針葉樹の匂い!
クマバチは近くにあるモンタナマツの樹脂(松ヤニ)を材料として運んでいたようです。
雨が入り込まないよう、中のたまごをしっかりと守るために、松ヤニを使って壁を作っていたんですね。
クマバチは性格のおとなしいハチです。
意地悪をしなければ、襲ってくることは滅多にありません。
ただ今、巣作り真っ最中!もしも見かけたら、あたたかく見守ってあげてくださいね。